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7月31日

文春文庫「ビールうぐうぐ対談」(東海林さだお,椎名 誠)を読む。どこに共通点があるのか極めて疑わしいと思っていた二人なのに,最近いくつか出た対談集を読むと,妙に気があっているのが不思議。今回は,缶ビール,料亭,屋形船,芸者遊びなど「飲む」に関わる話題がメイン。ゲストとして,おなじみの「よかちん踊り」のヘビ専務,岸田 秀,ワニ眼沢野画伯も登場。結局,うぐうぐ,だかんね,とまとまりのなさが魅力。気楽に読もう。

7月30日

残念ながら社会思想社の現代教養文庫の発行が終了することとなりました。以下,社会思想社によるご挨拶。『(株)社会思想社は,1947(昭和22)年12月24日に東京都千代田区内幸町2の21幸ビル6Fの一室にて,社会思想研究会出版部として事業を開始しました。社会思想研究会は,戦時下,軍部ファシズムを批判したため東京帝国大学の教壇を追われ,戦後,リベラリストとして再評価された河合榮治郎(1944年死去)の門下生によって設立され,その思想の啓蒙・普及を目的としたものでした。出版部は,R・ベネディクト『菊と刀』,A・J・トインビーの『歴史の研究』などの翻訳出版権をGHQのオークションで取得,出版活動の基礎を築きました。1951年には現代教養文庫を創刊(角川文庫創刊など,第二次文庫ブームの時期)。1962年には,社会思想研究会から独立,株式会社社会思想社と社名を改め,教養文庫と人文・社会科学を中心とした総合出版社として再出発しました。1977年にはA・ヘイリー『ルーツ』を,84年からは「ゲームブック」を刊行,前者はテレビ放映とのメディアミックスとして,後者はコンピュータゲーム登場の先駆けとして,ともにベストセラーとなりました。しかし,文庫創刊ラッシュによる競合の激化や,コンピュータゲーム機の登場による〈アドベンチャー・ゲームブック〉シリーズの陰りなどによって業績が下降し始め,89年の消費税導入による旧定価本の返品の影響により翌期の売上を大幅に減少させたことがその後に尾を引くこととなり,1997年からの出版不況のなかさらに厳しい運営を強いられるようになりました。昨年秋には,17000円という高定価本である『ベトナム戦争全史』が重版となり,一昨年10月より,「日本之下層社会 他」をかわきりに発刊しました『横山源之助全集』は定期購読受注をじわじわと上乗せし,ニッチを捉えた適正部数設定の「全集もの」の最近の健闘が,「見込み生産」におちいりがちな出版傾向の転機となるのではないかと見られていただけに,その完結を果たせず誠に残念です。私どものルーツともいえます河合榮治郎先生が労働問題・社会政策を志されたきっかけは,農商務省刊行の『職工事情』(明治36年)との出合いが大きかったといわれておりますが,その調査に横山源之助がたずさわっていたということに思いをめぐらせば,本全集の刊行は,弊社出版活動における機縁と言えなくもありませんでした。なお,弊社事業停止が報道されまして以来,連日読者の方々から惜しむ声や,はげましの声をお寄せていただいております。大変ありがたく出版社冥利につきることと感謝しております。お寄せいただいた声のうち,弊社の本をなんとか入手したいというご希望が多数寄せられており,弊社としましても,お応えする方法を模索しておりました。書店ルートに載せることができないため,ある程度まとまったご注文には,郵便の代引きによって発送させていただきます。本ホームページで書名を検索いただき,ご注文は, メールないしファックス(03-3813-9061)で送信いただければ幸いです。『菊と刀』他のロングセラーを選りすぐった「現代教養文庫の200冊」というセットもご用意できますので,お問い合わせいただければ,詳細についてご説明申し上げます。なお,現代教養文庫(既刊約1800点)他を引き継いでいただくための努力は尽くしてまいります。永きにわたる皆様のご厚誼に衷心より御礼を申し上げます。2002年7月』

7月29日

「鳥頭対談」の元ネタ?ということで,文春文庫新刊「ヒヨコの蠅叩き」(群ようこ)を読む。群ようこって,結婚願望の抜けた林真理子みたいな感じを受けるが,それは,父親に対する感覚の違いが関係しているのかもしれない。母親に文句をいいつつベッタリなところは,男にはちょっと馴染めないと思うが,男の読者も多いのかな? 内輪話でも下品にならないところはよいが,私にとっての初「群ようこ文庫本」,続けて読むかは?

7月26〜28日

週末はお台場とTDLへ。二日続けてのポケモンフェスタ2002はさすがに疲れた。それなのに,グッタリして帰ってくるとすぐに,仕入れてきた新しいポケモンカード対戦の相手をさせられる。子供のパワーは底なしですな。

朝日文庫「鳥頭対談」(群ようこ・西原理恵子)を読む。私は正直に言うと,群さんの本は一冊もちゃんと読んだことがない....。ということで,このお互いのファン取り込み作戦にはまった一人な訳ですが,身内の悪口(とくに一日のうちに何百万円も使いまくる群母や,タクシー10日間貸し切りで四国八十八カ所巡りをする西原母など,かつては堅実地味だった母親にいかに稼ぎを吸い取られているか)を元気よく語り合っています。一種爽快な気分の味わえる本。

7月25日

角川文庫新刊「タイ怪人紀行」(ゲッツ板谷)を読む。金髪デブ(金角あらためゲッツ板谷)と兵隊ヤクザ(鴨志田氏,サイバラ夫)がタイ一周の旅で大暴れ。美人オカマや裸じゃなかった裸族,死体博物館,麻薬更生寺などでのタイの怪人たちとの出会いやバトルに大笑いしながらも,そのタフさと強引さに感心。うんざりするような暑さにめげそうな人には,最適の本。ゲッツ板谷の公式ページというのもつい最近できました。メール送ってみる? おぉ,1日1冊読む日が続いているな....緑陰読書の季節,爽快爽快。

7月24日

「鳥頭紀行−ジャングル編」(西原理恵子)が文庫化されました(角川文庫)。サイバラ,ホモカメラマン・勝ちゃん,変人・西田(虫)博士ら酔っぱらい5人が「アマゾンで巨大魚を釣る!」ために集結。サイズの関係で字が読みにくいのが難ですが,とにかくその滅茶苦茶わがままな旅に大笑い。アマゾン川の旅に備えて酒を買い込みすぎ,酒用に船をもう一艘チャーターするほどの飲みっぷりにも感心。いまや2人の子持ちとなったサイバラがプロポーズされた記念すべき旅でもありました。

7月23日

岩波文庫新刊「パロマーの巨人望遠鏡」(下)を読む。いよいよ巨大反射鏡ができあがり,本体の製作,鉄道での輸送,取り付けなど,工事も佳境に入る。天文学者の目的は高邁な星空への憧れであるとしても,ここに描かれているのは巨大な鉄やガラスの塊と格闘する技術者たちの姿だ(原題は,The Glass Giant of Palomar)。前代未聞の巨大で,かつ壊れやすいガラスを鉄道輸送するために,ルートの選定に苦心し,何日も列車とともにその警護にあたる鉄道関係者,その列車が通過する町の学校は休校となり,その科学の偉業に対して賞賛を惜しまない子供や大人たちの姿が感動をよぶ。それは単に一望遠鏡の技術に留まらず,第2次大戦前のアメリカが,ニュートンやガリレオを始祖とするヨーロッパの観測技術に「借りを返す」べく,必死に努力する姿だ。このように人々に驚異と喜びもって迎えられる技術の時代は,いまとなっては何とも懐かしい。アポロ計画の月面着陸以降,科学技術に対する熱狂はなくなってしまったように私は思う。

7月22日

講談社文庫「辛口ジャズノート」(寺島靖国)を読む。著者は吉祥寺でジャズ喫茶「メグ」を経営しながら,JAZZエッセイを書き続けており,本書もJAZZのお薦めディスク紹介や試聴記なのだが,面白いのはJAZZ喫茶がらみの話。JAZZ喫茶のマスターは,我こそ日本最後のJAZZ喫茶店主になりたいという希望を持ち続け,他店が閉店となれば喜び,命をかけたオーディオを@「音が悪いね」の一言で片づけられては激怒する。単行本が出てから時間が経っているので内容的には若干古く,著者の主張は「ジャズはテーマで聞け」,「アドリブ無用論」,「ジャケ買い」といったちょっと変わり者路線ですが(マイルス嫌いも含めて),JAZZ通でなくても独特の語り口が楽しめる本。

7月17〜21日

ちょっと早い夏休みを取っていました。朝から近くのプールへ出かけ,一日遊んでいたのはよいのですが,さすがに日焼けで真っ赤になり息子ともどもヒーヒー言っています。岩波文庫夏の復刊の中で何か一つ,と思ったのですが,今回はあまりインパクトがなく悩みます。夏らしいところで,吸血鬼譚,ゴーチエの「死霊の恋・ポンペイ夜話」などいかがでしょうか。吸血鬼の物語といえば,ブラム・ストーカーの「ドラキュラ」が有名ですが,本書はそれ以前に書かれた女吸血鬼物語で,エリザベス・グレイ「骸骨伯爵,あるいは女吸血鬼」,ル・ファーニュ「カーミラ」などと並び,『ヨーロッパでもっとも傑れた吸血鬼小説の一つ』と言われています。教養文庫の「吸血女の恋」がなくなりそうな感じなので,岩波版の復刊は歓迎。

7月16日

光文社新書の新刊「昆虫採集の魅惑」(川村俊一)を読む。子供の頃,あれだけ昆虫好きだったのに,大人になるといつのまにか昆虫嫌い,あるいは無関心となってしまう人が多い中で,ずっと昆虫への情熱を失わず,夢を追いかけている人がいる。虫取り少年だった著者も,学生時代から南洋の珍しい蝶を追い求め,資金難に苦しみながら,次第に採集家として名をあげ,現在では標本商として世界中を飛び回っている「蝶の狩人」。蝶の生態や東南アジア各地での採集体験談,有名な標本コレクターたちとの交流,人工交配による珍種の創製など,学術的というより商売がらみであるだけに,リアルで面白い話が多い。珍しい蝶のカラー図版も付いていてお薦め。

7月15日

兵藤ゆき「ぶんちんタマすだれ」を読む。旦那の仕事の関係で心ならずもニューヨークに住むこととなった兵藤ゆきのエッセイ。英語はダメ,日本食オンリーだった著者が,幼稚園児を連れて奮闘。子連れならではの視点が面白い。版元のアップフロントブックスは,音楽プロの出版部門らしい。これはカミサンに頼まれて買った本。

7月13〜14日

行ってきました,新しいポケモン映画。公開初日のプレゼントもあり,なかなか賑わっていました。日曜日は,今年初めてのプール。天気は今ひとつでしたが,子供達はみな元気。はやくも日焼けでヒリヒリしていますが,ようやく夏気分が盛り上がってきました。

7月11〜12日

図鑑を買ったのです,久しぶりに。小学館の新しいNEOシリーズの昆虫篇。私が子供の頃(1960年代)の図鑑と比べると,イラストが写真になり,その写真も抜群に綺麗。これで2000円じゃ申し訳ないような気もする。懐かしくなって,昔の図鑑を実家で探してみたが,1970年頃刊行された学研のシリーズは出てきたものの,それ以前に,ボロボロになるまで愛読していたシリーズが見つからない。天文と気象の図鑑,岩石と鉱物の図鑑,などがあったと思う。インターネットで探したら小学館らしいが,なぜか記憶が定かでない。

7月10日

岩波文庫「パロマーの巨人望遠鏡(上)」を読む。私が子供の頃,一番有名な望遠鏡といえば当然パロマー山の200インチで,宇宙や天文図鑑には必ずその巨大な姿が描かれていた。本書は,200インチ望遠鏡製作の中心人物であったヘールと,これに関係した天文学者,技術者,工場の職人など多くの人たちの活躍をまとめたドキュメンタリー。学術的な創造はもちろん,いままでにない巨大な望遠鏡のレンズや反射鏡の製作にチャレンジし,挫折と成功を繰り返してきた技術者たちの苦闘の物語が感動を呼ぶ。とくに詳細に書かれている新種ガラスの製造に関しては,卓抜なアイデアとそれを実現した職人芸との融合の産物といえる。久し振りに,下巻が待ち遠しい書。

7月9日

集英社新書「超ジャズ入門」を読む。著者・中山康樹氏は元「スイングジャーナル」編集長で「マイルスを聴け!」や「マイルス・デイヴィス完全入門」,「マイルス・デイビス自叙伝」(訳書)などがある有名なマイルス男。本書は「ジャズを聴きたい全ての人におくる画期的な入門書」。ジャズファンとしてどこまでいけばいいのか,何から聴いて何を集めればいいのか,などジャズを織り・聴き・集めるプロセスを具体的に語っている。超CDコレクション術(100人の100枚」より「ひとりの100枚」)は,マイルスかブルーノートを100枚集めて聴けば,ジャズの全てがわかるという明快なお話。

7月8日

岩波アクティブ新書「高木ブーの楽しくウクレレ」を読む。元ドリフターズというよりマルチなミュージシャン・高木ブー氏によるウクレレへのお誘い。コード表や練習曲もちょっと載ってはいるが,教則本ではなく,ウクレレとの楽しい付き合い方や,製作者・フラダンサーなど,ウクレレにまつわる蘊蓄話がメイン。ブーさんには,別にテレビでウクレレ教室をやったときの教則本があるので,今回はテクニックについてはさらりと流しているが,それゆえ寄せ集め的で中途半端な印象も。バンド時代の思い出話(ドリフターズ時代の話も少し出てくる)や,最近のウクレレ奏者としての活動の方が知りたかった。

7月7日

今月は,ディケンズの「デイヴィッド・コパフィールド」の新訳が岩波文庫から出ます。本書は,サムセット・モームの「世界の十大小説」にも選ばた,ディケンズの自伝的物語。旧訳を読んだのはずいぶん前になると思いますが,私自身は,あまりディケンズとは相性がよくないようで,ピクウィック・クラブにようなものを除いては,二都物語もオリバー・ツイストも好印象がありません。今回は心機一転,新たな気持ちで読んでみたいと思っています。

7月4〜6日

いやはや,一気に真夏の気分ですね。図書館まで自転車で飛ばしていったら,着いたときには大汗でよれよれ。カメムシやバッタの図鑑を借りて,またヨロヨロと帰ってきました。岩波アクティブ新書の「高木ブーの楽しくウクレレ」がまだ書店に出ていないので,待ち遠しいなぁと思いつつ,Tea for Twoなどポロポロ弾きながら,はやくも夏休み気分です。来週からは近くの県立海浜公園プールもオープンするので大変大変。

7月3日

岩波文庫「子規を語る」(河東碧梧桐)を読んでいます。河東碧梧桐は,松山市生まれ。中学時代から正岡子規の師事,同級の高浜虚子らとともに俳句革新運動に加わり,子規の提唱した「写生」を忠実に守り,俳壇の主流を占めました。その後一転して「新傾向俳句」に走り,それを宣伝するための全国遍歴(俳句行脚)を行うなどして,,「花鳥風詠」の虚子と対立。定型や季題にとらわれない「自由律」の句を作りはじめ,昭和8年には,「ホトトギス」で俳壇を支配していた虚子に対して,還暦祝賀会の席上にて自ら俳壇引退を表明しました。本書では,書簡や聞き書きを交え,子規をめぐる人々を生き生きと語っています。

7月2日

もう一件,文庫本関係のサイト。「文庫本ファンサイト」は,書店員のうめさん(女性)が,文庫本にまつわるあれこれ,お薦め文庫本,書店日記などを楽しく綴っているかわいいページ。文庫担当者の1日,なんていうのもあります。

7月1日

文庫本専門のオンライン書店「文庫本ネット」の販売が始まったとのことで,覗いてみた。もともとソフト開発の会社が副業でやっているような感じで,総点数も2600冊ほど。そのうち岩波文庫は16冊。これが社長の蔵書処分であれば面白いのだが....。

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