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10月31日

「図書」11月号を読みましたが,巻末に岩波文庫の赤・黄・白帯の在庫一覧が掲載されています。ざっと見たところ,450点くらいが現役ですか。ロシア文学が28点しかないというのも寂しいですね。「岩波文庫目録」の最新版ができたようですから,詳しくはそちらをどうぞ。同じ号に収録されている丸谷才一氏による岩波新書創刊にまつわる話も面白い。

10月30日

カメラジャーナルBOOKS(6)「GR読本2−21ミリ欧州大決戦編」を買いました。写真撮影に関しては素人である編集長と,写真評論家の石原 俊氏とがヨーロッパへ行き,GR21というちょっと高級なコンパクトカメラで写真を撮ってみる,という趣向。はたして,ちゃんと撮れるのかどうか。『いつも作例を撮っている田中長徳氏の写真がうまいのは当たり前なので,それを見ても,読者の皆さんは「いいカメラですねえ」と思うよりも,「さすがプロだ,うまいなあ」と思ってしまうのではないか。つまり,カメラの本当の性能は,プロではなく素人に撮らせてみたほうが分かるのではないか。この仮説を実証すべく,私たちはルフトハンザでヨーロッパに飛んだ。はたして,GR21は「プロにしか使いこなせないカメラ」なのか,「素人でもいい写真が撮れることのあるカメラ」なのか。結果については,読者諸兄のご判断におまかせする』ということで,それらの写真に対する長徳氏の評価は,『かなりのちゃんとした写真が撮影できたことには驚愕』。長徳氏による広角レンズを使用する際の注意,は実際的で参考になります。

10月29日

やっと買いましたよ,「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」。昨日までの品切れが嘘のように,近所の書店に山積みされていました。買うときは気が付かなかったけれど,これは不自然な2分冊なんですな。いや,上下に分かれていることは知っていましたが,そもそも定価が2冊セット3800円しか設定されておらず,事実上分売不可なわけです。2冊セットでビニールパックされていて,下巻のカバーに定価3800円。さすがに強気ですね。岩波文庫だったら,箱入りセット販売のものでも,書店に並ぶと分売されて歯抜け状態,ということが多いですから....。

10月28日

高校時代,世界史を選択しなかった私の知識は中学生以下なので,高校の先生が世界史の授業を再現した「世界史講義録」で勉強中です。実際にこれだけの授業をやるのは大変だろうなぁ,と感心すると同時に,せっかくこれだけの情報量があるのだから,もう少し読みやすいレイアウトなら,なお楽しいのではないかと感じました。

10月25〜27日

前日準備の際にはちょっと雲行きがあやしかったけれど,27日は快晴に恵まれ,延び延びになっていた運動会が行われました。去年に比べて,出番は少なかったものの,騎馬戦なんて,二十数年ぶりにやりましたね。バイクやカメラなど趣味のムックで知られる「えい出版社」より,『趣味の世界を応援する雑誌,ムック,書籍を刊行し続けてきた弊社だからこそ作れる文庫。それが「えい文庫」です。既存文庫の枠にとらわれないカラー頁をふんだんに使用し趣味に特化した新しい文庫のスタイルを「えい文庫」は提案します』ということで,新しい文庫シリーズ「えい文庫」創刊(えい=木へんに世)。とりあえず,「絶対ニコン主義!−なぜ僕たちはNikonに魅了されるのか」を読みましたが,やはりこれは読むのではなくて眺める本ですな。大きなムックを抱えなくてよいので,電車読書には役立ちそうです。オールグラビアで680円というのも良心的か。

10月24日

「デイヴィッド・コパフィールド」(2)を読み終わってしまったので,なにか物足りない気分。かといって,昔読んだ新潮文庫を探し出すのも癪なので,まあ続刊を待つことにしましょう。気分を変えて,講談社+α文庫の新刊「絵を描きたいあなたへ−道具の選び方からスケッチ旅行のノウハウまで」(永沢まこと)を読みました。これは,How To本というより,絵を描くことの楽しさを語ったもので,確かにこんな気分で描ければ楽しいだろうなぁ,と思わせてくれます。

10月23日

ハリーポッターの新作。カミサンは,帰りに買ってきてよ!なんて言いましたが,こちらの本屋じゃ,予約していなけりゃとても手に入りません。しかし,上下合わせて3800円の本が,こんなに売れるとは....。デイビッド(2)は7割方,読み終わりました。

10月22日

「デイヴィッド・コパフィールド」(2)を読んでいます。話はいよいよ面白くなってきましたが,睡魔には勝てず,電車読書は捗りませんでした。そういえば,話題の「ハリー・ポッター」主役ダニエル・ラドクリフ君。デビュー作はデビッド・コパフィールドなんですな。DVDも出ています。

10月21日

「読書力」お薦め文庫本百選が,岩波書店のホームページにあります。さすがにメジャーな作品ばかりなので,読んだことのあるものが多いのですが,町田康『くっすん大黒』(文春文庫)は知りませんでした。「・・・「腐れ大黒」の置物が出てくるが,どうにもバランスが悪いらしく,何回起こしてもいつの間にか倒れてしまう。本人はこれが気になってしょうがない。そのうち我慢できなくなって捨てようと思うのだが,さて不燃ゴミなのか粗大ゴミなのかが気になってしまう。そもそもこんなものを捨てて,これを見た者がどう思うかまで考えてしまい、どうにもうまくいかない・・・」読んでみようかと思います。

きょう発売の週刊アスキー,「ニュースの海を旅する」で後藤弘茂さんが,子連れでゲームショウは死ぬほど疲れる,だけど子供の視点になれるから新鮮な驚きがある....と書いていることに同感。世の中プレステ全盛だけれど小学生の世界はゲームキューブ中心にまわっているとか,今度のGBAのポケモンは苦戦しそうだとか,遊戯王って神のカードがゲームについてきたとき終わっちゃたよねとか....なんか私の感覚も小学生まで下がってきていることがよくわかりました。

10月18〜20日

日曜日は朝方雨模様だったので,運動会も早々と延期となってしまいましたが,その後は夕方まで薄日が差すほどで,ガッカリ。近所の公園でサッカーをしたり,自転車に乗ったり,のんびりと過ごしました。その間,岩波文庫の「清沢洌評論集」を読んでいて,戦前の日米関係についていろいろ知ることができました。清沢は,16歳で労働移民として渡米し,当時の米国における日系移民への偏見・迫害を体験しながらも,アメリカ社会における理想主義を愛し,皇室を尊敬する愛国者であるが故に排外主義を批判し国際協調をあくまで主張した国際主義者でした。清沢は,いわゆる円満な人格者ではなく,独学・独行が育んだ強烈な自負は,狷介や野心的態度に通じ,リベラルであることは協調性の欠如を意味しがちでした。軍国主義に反対し,経済的合理性と国際協調を重視した清沢の主張は,戦後の日本で実現されましたが,もし清沢が敗戦直前に急逝することなく戦後も活躍していたら,おそらく彼は,非武装中立や経済主義を批判し,安全保障上の国際協力を強調したでしょう。リベラルであることは「順境にスポイルされないこと」でもあるのです。(北岡伸一『清沢洌―日米関係への洞察』による)

10月17日

11月より,河出書房新社「河出文庫大活字文庫」が刊行されます。第1回配本は「中国故事物語」シリーズ3冊。判型は従来の文庫本と同様とのこと。ところで,株式会社大活字の大活字文庫(本文22ポイント)というのは知っていますか?(文庫判ではないけれど)

10月16日

駅前のひっそりとした古い旅館をみると,なんで営業が続けられるのか,と思っていませんでしたか? 「駅前旅館に泊まる・・・」を読むと,今でも商人宿としての役割を果たしていることがわかります。廃業するのは,もっぱら後継者難だとか。続いて,東海林さだお丸かじりシリーズの新刊「ゴハンの丸かじり」を読む。なぜカンピョウ巻きは4つ切りで鉄火巻きは6つ切りなのか,100円ショップで買った食べ物で定食を揃えてみたらいくらになるか,おせち料理の食べ方作法,我が家だけのニラ丼,など,またまた楽しい食エッセイが満載。丸かじりシリーズは,なんと20巻目。

10月15日

ちくま学芸文庫の新刊「駅前旅館に泊まるローカル線の旅」を読む。著者によると,『「駅前旅館」と聞くと,井伏鱒二の小説「駅前旅館」を思い出す年配の人もいると思います。井伏鱒二が描いたのは,1950年代の東京・上野の駅前旅館です。旅館の番頭の思い出話の形で描かれたこの小説は,三木のり平,森繁久弥主演の喜劇映画としてヒットしました。1996年に出版された「駅前旅館は生きている」(本書の元本)は,井伏鱒二以来の駅前旅館の本として(一部で)注目されました。「関東甲信越ローカル列車の旅」というサブタイトルにあるように,この本は,駅前旅館を訪ねる鉄道旅行記です。ぼくはこの本で新たに「鉄道民俗学」という分野を(勝手に)確立しました。しかし,今,この本は古本屋でしか見つけることはできません。出版社である「のんぶる舎」が自己破産してしまったからです。ぼくは,のんぶる舎から,「峠を越えたヤマメはイワナになった」,「サケはシロザケ,ヤマメはサクラ」,「風は僕の案内人(人と甲州街道と中央本線)」,「クマの村へ行った3年2組」を出版していたのですが,出版社在庫本はすべて流失してしまいました。幸い,「駅前旅館は生きている」は,加筆分を含めた改訂版を「駅前旅館に泊まるローカル線の旅」として筑摩書房から文庫本として刊行してもらえることになり,すでに校了,10月12日ごろには書店に並ぶ予定です。』

10月11〜14日

3連休ということで,町内会の運動会に出場(来週は幼稚園の運動会だ),日曜大工の真似事などバタバタ。あまり休んだ気がしませんでした。この間,古い文庫本以外で読んだ本といえば,マーカス・フィスターの絵本「こわくないよ にじいろのさかな」。にじいろのさかなシリーズの最新作で,重病のこぶうおを救うには悪魔の谷の赤い海草が必要。でも悪魔の谷にはいろんな怪物魚がいて,海で一番怖いところ。にじうおと小さな青い魚は決死の冒険に出発しますが,そこで見たものは....。最近人気の「にじうお」シリーズ,絵は綺麗だけどストーリーは馴染めないとの批判もあるが,本書はスッキリとしたお話で子供受けも良かったよう。

10月10日

講談社は,昨年12月より旧石器捏造問題により刊行をうち切っていた「日本の歴史」01巻の改訂版を11月中旬刊行。旧版読者には無償交換を実施とのこと。この問題では,内容見本に推薦文を寄せた作家の丸谷才一氏が,毎日新聞で「01巻の回収を勧告し不明を詫びる」と題した異例の文章を発表し,「こんなひどい本を含むシリーズを世にすすめた責任は到底のがれようがない」と謝罪した上で,出版社と編集者に対し回収と絶版を求めた。また,朝日新聞「天声人語」も丸谷氏の文章を取り上げ,「回収と絶版とは,著者,シリーズの編集委員,出版社の責務であり,良心の問題だ」と記していた。

10月9日

岩波文庫別冊「読書のたのしみ」で,漫画家の坂田靖子さんによる「吾輩は猫である」の紹介がとても面白かったので(ほかの人のは,もっぱら自分の読書遍歴の披露ですな),坂田さんのホームページを見に行ってきました。オフィシャルページにしては,手作り感満載!ですが,なかなか話題豊富で,立原道造や小川未明についてのエッセイも。この人,ホントに紹介上手であります。

10月8日

岩波書店ホームページの岩波テーマ館「本を読もう」を眺めていて,岩波文庫「詩を読む人のために」(三好達治)がまだ「生きて」いることを知った。1952年,52歳の詩人は,若い人々に『詩を読み詩を愛する人はすでにして詩人であります』と語りかけ,藤村,泣菫,白秋,朔太郎,中也など近代詩人の作品について,丁寧な解説を試みている。本書は優れたアンソロジーであるとともに,『詩は一本立ちの孤独な心でよむべきものです』という詩人の楽しい「詩の読み方教本」でもある。

10月7日

新橋駅前の大古本市では,岩波文庫もいくらか出ていましたが,戦前あるいは★値段表示の古いものは目に付きませんでした。国立図書館の近代デジタルライブラリーが開館。画像ファイルなので見づらいものも多いですが,書名だけ知っていてこんな本だったのか,というものもたくさんあって,なかなか楽しいですよ。版権の関係があり,今のところ明治期のものだけです。

10月4〜6日

7日〜10日に新橋駅前で恒例の大古本市があり準備が進んでいましたが,ここのところ毎回雨に祟られておりますね。とりあえず文庫本の出品状況はチェックしてきます。

カメラジャーナル114号を読みました。カメラメーカーは,銀塩カメラ(フィルムを使うカメラ)からデジタルカメラへの移行は既に終了したと考えており,あとはいつ生産を止めるかだけだ....ということで,かつてのレコードからCDへの移行と同様,急速に転換が進みそうな感じです。たしかに,普通のサービスプリントの品質さえ今並みに確保されれば(すでにほとんどクリアされていそうです),取扱いが面倒なフィルムを使う理由はなく,従来の資産としてのカメラをどうするか,といった問題が残るだけですね。もっとも,デジタルカメラは,デジタルビデオカメラと同様,撮影者が何もできない,という点が,最大のつまらなさではありますが,それは実用性とは関係がない話ですし。

10月3日

別冊宝島の新刊「僕たちの好きなガンダム 全キャラクター徹底解析編」を読んでいる。アムロやシャアといった主役級から,たったひと言のセリフしかあてがわれなかったエキストラまで150余名を紹介。「ガンダム」を人間のドラマとして捉え,「ガンダムが人生の比喩なのではない。人生がガンダムの比喩なのだ」・・・ガンダムへ少しでも思い入れのある方にはお薦め。

10月2日

岩波文庫の新刊「西欧紀行 祖国を顧みて」(河上 肇)を読んでいる。およそ90年前の洋行だが,これは紀行文というより西洋文化に対する日本論である。かの地で出会った島崎藤村が「もはや私は自分の皮膚の色も,自分の髪の毛の色も,そんなことは忘れて暮らすようになった」というようにパリの生活に馴染んでいたのに対して,河上には「日本には日本固有のですね,まったくヨーロッパと違った優秀な文明があると考えなければ,私共の立場はなくなります」といった東洋対西洋の意識があらわで,藤村が「小さな反抗心は捨てようじゃありませんか。もっとヨーロッパをよく知ろうじゃありませんか」と言うと,「愛国心を忘れないでください」と河上から叱られたという。

10月1日

本好きには馴染みのある葦書房でとんだ騒動が。(毎日新聞)『地方出版界の雄として知られる福岡市の「葦書房」社長,三原浩良氏が社主(前社長の元妻)に社長職を解任され,反発した従業員8人全員が30日限りで退社することになった。新社長は社主が務める。この混乱で,同社の前途を危ぶむ声もある。同社は有限会社。関係者によると,出資金は前社長の故・久本三多氏から3人の子に譲渡されたが,久本氏の元妻がこれを譲り受け,法的な社長の選任権は社主である元妻にある。三原氏は8月,社主から一方的に解任を言い渡されたという。葦書房は久本氏らが70年に創業。ヤマ(炭坑)の絵で知られる故・山本作兵衛画文「筑豊炭坑繪巻」(73年),上野英信ら監修の「写真万葉録・筑豊」全10巻(84〜86年)などを出し,九州の近代史発掘に力を注いだ。94年に久本氏が死去。親交があった三原氏が社長となってからも,水俣病研究会編「水俣病事件資料集」(96年,毎日出版文化賞),渡辺京二「逝きし世の面影」(98年,和辻哲郎文化賞)など意欲的な本づくりで地方出版界をリードした。最近は「近世紀行文集成」(全6巻)刊行を始めるなど年間約50点を刊行。経営は比較的順調だったという。三原氏は「残念な結果になった。著者や関係者の方にご迷惑をかけないよう,葦書房が続くことを願っています」と話した。一方,社主は「経営が悪化している」と主張。「来年以降も改善される見通しがないので,私なりに経営改善したい。社員が辞めることについては予想もしない事態で,引き止めようもない」と話している。』

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