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11月28〜30日

土曜日,息子のベッドが届く。琵琶湖のほとりに工房を構える金属造形作家・茗荷恭介さんに特注したもので,海外での個展の合間を縫って時間を作って貰い,ようやく完成。感謝。我が家の狭い部屋に置いた感じは,ベッドというより,どんなことをしても壊れない「大きな鉄の造形作品」。立派だが,ちょっと笑える「一生もの」。

写真家・大西みつぐ氏の新刊「デジカメ時代のスナップショット写真術」(平凡社新書)を読みました。タイトルは,デジカメ時代の・・・だが,中身はスナップショットとは何かという考察と基本的な技法です。作者によると,『これはデジタルカメラの使い方についての本ではありません。デジタルカメラで撮る「写真」がなんともスナップショット的で,案外ここに出発点があるのではないか,それでは「スナップショット」とはなにか,さらにスナップショットはなにを映し出してきたのか,そしていったいどのように撮ればいいのか,銀塩,デジタルという垣根を乗り越えて,スナップショットの面白さを解説しました』とのこと。スナップショットにおけるデジカメの有利さは,第一にコストを気にせずにどんどん撮れるということで,一連の撮影の流れの中で的確なショットを選ぶ,というスナップショット術には適した機材だと考えられています。フィルムカメラの場合は,ここは何枚も押さえておきたいと思っても,フィルムの残りやコストを考えて,この程度でよいだろう,と思ってしまうことが多いのですね。

11月27日

いとうせいこう・みうらじゅん「見仏記 親孝行篇」(角川書店)を読む。「Hot Wired Japan」のCULTUREコーナーで連載中の「e見仏記」がもとになっているが,シリーズ4作目になる本編は,おなじみ仏友二人っきりだけではなく,タイトル通り,親孝行プレイを実践している見仏旅行なども収録されている。このご両親あってこの息子達あり!という感じで,ユニークで楽しい仏像見学の旅。笑っているうちに知らず知らず仏像の知識が身に付く,お役立ち本でもある。

11月25〜26日

静岡大学へ出張。出版科学研究所によると,10月の書籍売上は「ハリー・ポッター」の影響で前年同月比18.4%増だという。それは確かにすごいが,全国書店組合の理事会議事録を読むと,『ハリー・ポッター第4巻について,「買切り商品なのに委託と同じ普通正味ではおかしい」という意見があがり,東京組合青年部からも抗議声明が出されたことが紹介された。下向取引委員長は「静山社から7月に発表があり,この間の日書連理事会は9月だけだった。日書連の中で議論を深めたい」と説明。萬田会長は「買切りでもいいから本を送ってという中小の声もある。流通委員会で責任販売制の議論に入っており,検討を続ける」としたほか,藤原流通改善委員長は「買切りのリスクを負うなら正味安は当然だが,具体的な数字になると意見が別れる。次回までに静山社と取次に経緯を聞いて報告する」と述べた。』とあった。

11月22〜24日

週末は寒い中,七五三でまだ賑わっている写真館で記念写真を撮りました。息子は,タキシード姿で相当緊張していたようですが,普段とは違う雰囲気で,なかなか良かったです。結構な出費ではありますが,まあ,何十年かして,多少親の気持ちもわかってくれれば....。一方,親しくしていた叔母が亡くなり,水曜日にお通夜の予定。最近身近でお悔やみをいう機会が多く,なんとなく意気消沈。

11月21日

神田神保町のスターバックスでボケッとしているうちに,コパフィールドを読み終わったので,近くの三省堂で,買い洩れていたカメラジャーナル109号と最新号を入手。寒空のせいもあるが,活気があるのはスポーツ店ばかりで,古書街はなんとなく閑散としているような。

11月20日

電卓を買った。ソーラー式の関数電卓。普通の経理用の電卓なら,いくらでも転がっているのだが,我々電卓第一世代(小学生の時,カシオの3桁電卓に衝撃を受けた世代)にとって,プログラマブルの関数電卓は,夢の電卓なのだ(マイコンが出るまでは....)。私はいまだにそれを引きずっていて,今となってはほとんど用なしの関数にこだわっているわけです。実用的にも,数式通りに計算できる関数電卓の方が,慣れていて使いやすいのですね。

岩波文庫の新刊,ディケンズの「デイヴィッド・コパフィールド」(3)を読んでいる。いまは,スペンロー家の令嬢ドーラとの秘密の婚約と,旧友スティアフォースと幼なじみエミリーの駆け落ちの場面。引っかかりのないスムーズな訳なので,200page/h程度ですっ飛ばしていても,充分に感動できる。あ,またあまり早く読んでしまうと,次のが待ちきれないな(第4巻は1月予定)。

11月19日

『東京創元社文庫復刊フェア』 東京創元社の恒例〈文庫復刊フェア〉,今年は,証拠が問題(ジェームズ・アンダースン),ガーデン殺人事件(ヴァン・ダイン),マギル卿最後の旅(クロフツ),動物好きに捧げる殺人読本(パトリシア・ハイスミス),心憑かれて(マーガレット・ミラー),彼方(ユイスマンス)以上推理文庫。地の果てから来た怪物(マレー・ラインスター),未確認原爆投下指令(ユージン・バーディック),究極のSF(E.L.ファーマン編),20億の針(ハル・クレメント),一千億の針(ハル・クレメント)以上SF文庫。ちなみに編集部によると,「今回復刊されたもののうち売れ行きのよかった著者は来年の復刊フェアでまたお目見えする可能性大」とのこと。なんだ!と思うが,この中で私自身の注目は,ユイスマンスかな。

11月18日

新しい通勤靴を買ったのはいいが,やっぱり靴ズレが....。ニフティーはbk1と提携し,オンライン総合書店「@niftyBOOKS(アット・ニフティブックス)」を開設した。12月25日までオープニング記念の送料無料キャンペーン中。特徴は,『国内最大200万タイトルの書誌データベースと2万本を超す独自の書評データベースを備え,約3万タイトル100万冊の在庫を保有する一方,取次5社と在庫データを共有化し,お客さまのご要望にお応えする出荷体制を整えております。コンビニ決済やクレジット決済など,一般的なお支払い方法のほか,@nifty IDとパスワードで支払う「iREGi(アイレジ)」が使えます。すでに@niftyのIDをお持ちの方は,その@nifty IDでお買物ができますので,クレジットカード番号入力の手間も送信の不安もありません。お支払いはアット・ニフティに届けた金融機関からとなり,万が一の不正利用でも最大10万円まで補償もついて二重の安心です。@nifty IDをお持ちでない方は,月額基本料無料の@nifty IDを登録することで利用できます』とのこと。通常1500円以下で250円の送料(Amazonは240円)と在庫量の豊富さとの兼ね合いだが。

11月15〜17日

週末は寒かったですね。幼稚園で恒例のバザーがあり,狭い園庭に父母や近所の人が詰めかけ,なかなか盛況でした。我が家では,これにクッキーを出品したため,ここしばらく,おやつは試し焼きのクッキーばかりでした。

集英社新書の新刊「「明星」50年601枚の表紙」を読む。おなじみ,といっても最近は全然見たこともないのですが,月刊「明星」がこの10月号で創刊50周年を迎えたそうで,本書はその表紙601枚をすべて収録したもの。各年代ごとの特徴を,橋本 治氏が解説しているのだが,パラパラと表紙を見ていけば一目瞭然。1950年代映画スターの時代から,テレビ時代,アイドル時代,ふつうの女の子時代を経て,いまはジャニーズの男の子達100%である。我が青春の70年代前半は,篠山紀信氏がインパクトのある表紙写真を撮っていた頃で,山口百恵,桜田淳子,郷ひろみ,とアイドルの黄金時代であった。もちろん,八千草薫,美空ひばり,西郷輝彦,橋 幸夫など,往年のスターの若き日の写真も満載なので,老若男女問わず楽しめる。

11月14日

集英社新書の新刊「歌声喫茶灯の青春」(丸山明日果)を読む。歌声喫茶とは何ぞや?という人は,ここへ。著者は,昭和30年,歌声喫茶第1号として開店した「灯」の創立メンバーで歌唱指導者であった丸山里矢さんの娘。本書は,母親の若き日のことを何も知らなかった著者が,ふと見つけた一枚の写真をきっかけに,歌声喫茶界の人気者として雑誌にもしばしば取り上げられていた母親の過去を知るべく,当時の「灯」関係者を訪ね,聞き書きをまとめたもの。当時を知る人にとっては(きっと)懐かしく,私のように縁のない世代にも,歌声喫茶に渦巻いてきた今の若者達とはまったく違う熱気が感じられる楽しい本。

11月13日

岩波文庫の復刊がそろそろ書店に並ぶ頃だと思うが,今回は古いところで,「珊瑚集−仏蘭西近代抒情詩選」(永井荷風訳)や「西東詩集」(ゲーテ),「朝鮮民謡選」(金素雲訳編),「春夫詩抄」(佐藤春夫)など詩歌集が面白い。「珊瑚集」は,ボードレールやヴェルレーヌなどフランス近代詩人の作品を,荷風が美しい日本語で訳出したもの。華麗な上田 敏の「海潮音」や,ハイカラな堀口大學と比べて,着流しの詩人風の粋で優しい文体が心地よい。

11月12日

えい文庫の新刊「湘南の暮らしと家」を読む。ビーチ・サイド・スタイルと副題にあるように,海の近くで生活する人々(サーファーやヨットマンが中心だ)の家を,そのライフスタイルとともに取材したもの。ビーチフロントで暮らす,古い家での新しい暮らし,地元建築家・ホームビルダーが建てた家,湘南のドリームハウス,湘南で暮らすということ,の各章から成り,なぜ彼らが海にこだわるのか,決して便利ではない湘南の魅力はどこにあるのか,を解説。『家よりも外という外向き志向の時代を経て,生活の基礎である家の重要さが見直される時代を迎えている。そして,生活の中心を家と考えるのであれば,周辺の環境も大切にしたいと思うのは当然である。もちろん,それが湘南でなければならないというわけではない。『湘南スタイル』を手にした読者が,「今日は外で飲むのはやめにして早く家に帰ろうかな」と思ったり,「今度の週末は家で家族と一緒に過ごそう」と感じてくれたらというのが,この企画のもうひとつのテーマなのだ』 皆さんの家はいかがですか?

11月11日

新潮文庫の新刊「精神科に行こう!心のカゼは軽〜く治そう」(大原広軌,藤臣柊子)を読む。ストレスがたまって,辛くなったとき,どのようにしてそれを解消するか。ある人は飲酒だったり,ある人は暴力!だったり...。雑誌編集者である著者は,27歳の時に突然パニック障害の発作を起こし,その後,針や飲尿などさまざまな治療を試みるが長く効果が続かず,最後に思い切って精神科の門をたたく。そこは,それまで思っていた暗く恐ろしいイメージとは違って,明るく楽しく役立つところだった。パニック・ディスオーダーの体験や治療法など,実用的な情報もあり,「誰にでも役立つ」本なのだが,精神科に集う人々や,患者達のクスリ自慢まど,体験者ならではの話題が豊富。うつ病で同じく精神科に通っている漫画家・藤臣柊子のマンガも楽しい。

11月9〜10日

幕張メッセへ行って来ました。子供に大人気のベイブレード・フェスティバル2002。ドラシェルV2が先行販売されるというので,朝早くから出かけ,これも先行販売されたラジコン式のベイブレードが早々と売り切れになるのを横目に,入場待ちの長い列に。普通の子供向けのイベントだと,母親と子供というのが多いのですが,さすがにこの日はほとんどが父親と一緒で,出場する小学生選手を熱く応援。わが息子は,まだ出場資格もないチビなので,さっそく買ったドラシェルV2を組み立て,会場の内外でところかまわず回しまくり,みんなの迷惑となっていました。ラジコン式のRCベイブレードも体験したのですが,自由自在に加速や逆回転させることができるのには感心しましたが,これはもう「ベーゴマ」じゃないですな。帰りはポケモンセンターにも寄って,ご機嫌で帰宅したところ,カミサンは,テレビゲーム完全クリアの挑戦真っ最中。我が家は,なんなんだ。(写真は我が愛機バーニング・ケルベロス)

11月8日

誕生日,だが一つ歳をとっただけで,何もないのだ。何もないのが無事な証拠か。中公文庫の新刊「野球は言葉のスポーツ」(伊東一雄,馬立 勝)を読む。絶版となっていた新書の文庫化だが,これが野球ファンじゃなくても面白く読める。大リーグの歴史を彩った名選手・迷選手たちの名言をもとに,野球では言葉によるイメージ作りがいかに大事かをわからせてくれる。近年,なにかとサッカーに押され気味の野球だが,まだ球場からの実況中継ができなかった昔,ラジオ局のスタジオに待機したアナウンサーの元に,球場から一球ごとに電報が届けられ,予め録音された球音や歓声ともに放送されていたことなど,サッカーでは真似できないんじゃないかな。ちなみにトラブルで電報が不通になってしまったとき,アナウンサーは,復旧するまで打者にファールを打たせ続けたという....。

11月7日

もう一点,宮嶋カメラマンの新刊文庫「不肖・宮嶋 踊る大取材線」(新潮文庫)を紹介。自ら報道カメラマンのためのバイブル?と呼ぶ「踊る大取材線」が文庫化された。子供の頃,初めて撮影した写真,鉄道写真に命をかけていた頃,赤尾 敏に死ぬまで密着し,オウム真理教の信者にはどつかれ,金丸 信は秘書まで追いかけ回し,リクルートの江副社長の得意満面な新入社員歓迎ダンスをスクープ。フォーカスや新聞社の記者やカメラマンとの鬩ぎ合いや連帯感。取材裏話満載の楽しい本。

11月6日

新潮文庫の新刊「もし僕らのことばがウイスキーであったなら」(村上春樹・村上陽子)を読む。以前,平凡社から出たものの文庫化。シングルモルトウィスキーの本場,アイラ島とアイルランドの訪問記である。ウィスキー好きにとって,蘊蓄話としては物足りないだろうが,ボウモアやラフロイグなどよく知られている蒸留所の人々とのふれ合いが興味深い。夫人の撮影による写真からも,厳しくも美しい自然と,ウィスキーとともにある人々の暮らしが感じられる。私のパソコンの横には,いつも封を切られた何本かのウィスキーが置かれている。ゆったりとした時間の感覚を味わえるのは,ウィスキーならではだ。アイラ島については,ここが詳しい

11月5日

「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」(静山社)が,11月13日配本分で5刷300万部を超えるとのこと。ええと,3800円×300万部は・・・。恐ろしいことですな。今回,下巻の表紙(ダン・シュレシンジャー画)は,一切公表されていない。ストーリーの重要な部分を描いており,買った人だけのお楽しみ!というわけですが,さて我が家の本で確かめてみようと思ったら,カミサン,まだビニールも破ってないや。

11月1〜4日

3連休中,近所の湘南工科大学と東海大学の大学祭に行ってきました。といっても,目的はお勉強ではなく,フリーマーケット。それも遊戯王とポケモンカード...。湘南工科大学では,子供の要らなくなったカードがかなり売られていて,息子はひとりご機嫌でした。この間,いま最も有名な報道カメラマン宮嶋茂樹氏による「不肖・宮嶋のネェちゃん撮らせんかい!」(文春文庫PLUS)を読みました。宮嶋氏の今回の任務は,ボスニアへ赴き,いまだ硝煙けぶる各地で「美女図鑑」の撮影を敢行すること。不謹慎きわまる抱腹絶倒の美女撮影記でありますが,男達は戦争で傷つき,食糧不足に悩みながらも,綺麗に化粧をし,センスの良い服を着る女性達。ひとけのないホテルのレストランで生演奏と共に出てくる高価なフランス料理。我々の知る戦時下の生活,すなわち太平洋戦争当時の日本からは想像できない現代の都市戦争の姿がここにはあります。宮嶋氏はそれを,腐っても文明国は文明国。カンボジアなどとは違う,と言うのですが。

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