2009年07月02日

嬉遊笑覧(五)(喜多村いん庭)

嬉遊笑覧〈5〉 (岩波文庫)岩波文庫「嬉遊笑覧(五)」(喜多村いん庭)を読む。

江戸百科事典「嬉遊笑覧」全五冊がついに完結したわけだが,前回の(四)から4年,(一)が出てから7年が経過してしまった。先頃,「インディアス史 全7巻」を一度に出したのに比べて,ずいぶん気の長い話だ。

(五)には,巻十一「商賈」(問屋・物の売声など),「乞丐」(聖・作り山伏など),巻十二上「禽虫」(猫も杓子も・蚯蚓・川釣など),同下「草木」(桃栗三年・活花など),「付録」を収めている。

面白かったのは,巻十二(上)。見せ物と題して,蛇つかい,孔雀つかい,天狗巣立(フクロウにコスプレさせて天狗役とする),猿回し・・・このあたりは想像がつくが,猫に袋,犬けしかくる,一もつ・・・となると,何が書いてあるのか興味がわいてきませんか。

まあ,私の場合,これまで全五冊を読んでみて,記紀万葉集を始め膨大な文献をよく考証され,大変勉強になりました,というのが正直なところで,なかなかそれを楽しめる境地にまで達しなかったが,まずは完結ご苦労様と申し上げたい。

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2009年07月01日

ゴプセック・毬打つ猫の店(バルザック)

ゴプセック・毬打つ猫の店 (岩波文庫)1997年の「ゴリオ爺さん」以来,岩波文庫から出た久しぶりのバルザックが「ゴプセック・毬打つ猫の店」。

出版前からいろいろ面白いことがあって,まず,岩波の紹介文には「本邦初訳を含む」と書かれているが,本書のあとがきにも,両作品とも先訳を参考にしたとある通り,これは勘違いだろう。本書の出版予告が「毬打つ猫の舌」と誤記されてたためか,あるいは戦前の東宛書房版が「鞠打つ猫の店」という表記だったためかわからないが,いずれにしても杜撰な感じは免れない。

この2つの物語は,1830年,バルザック31歳の時に刊行されたもの。週刊誌風にいえば,ゴプセックは,高利貸しが見た貴族世界の裏事情。毬打つ猫の店は,若き天才画家と美しき商家の令嬢との身分違いの恋,ということになるか。

イントロが長く,耳慣れない名前のたくさんの人物が登場するバルザックの作品は,なかなか読むのに骨が折れる。かつてバルザックの墓参りもして,意欲だけは負けないつもりの私も,正直なところ,本書は相当端折りながら読んでしまった。

ただ,本書の「化石と手形」と題する訳者解説は,当時の時代背景を踏まえて,たいへんていねいに書かれており,今更バルザックの小説は勘弁・・・という人でも,ここだけは読むことをオススメしたい。

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2009年06月30日

日本の島々 昔と今(有吉佐和子)

日本の島々、昔と今。 (岩波文庫)岩波文庫「日本の島々 昔と今」(有吉佐和子)を読む。

昭和54,55年に著者は日本の北から南まで,12の島々を訪れ,その記録を雑誌「すばる」へ連載した。本書はそれをまとめたもの。表紙などを見ると,民俗学的な紀行文と思われるかもしれないが,実際に読んでみると,まったく違う社会派ルポだ。

当時t50歳,すでに「複合汚染」などで知られていた著者は,当然ながらこれらの旅を単なる観光旅行とせず,島々の歴史や地勢を詳述するとともに,島民と積極的に意見交換することにより,漁業,農業をはじめとする産業の現状を明らかにしていく。

とくに当時の日本は,二百海里問題や第二次石油ショックに揺れていたため,自ずから話題も漁民の石油問題や漁業権問題が中心となっており,外圧に弱い日本政府を嘆くとともに,島民の置かれた状況をわかりやすく描き出している。

なお,本書の文庫としては,これまで集英社文庫,中公文庫がある。

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2009年06月24日

随筆 女ひと(室生犀星)

随筆 女ひと (岩波文庫)岩波文庫「随筆 女ひと」(室生犀星)を読む。

本書は,女の人の美しさについてのエッセイ集。「新潮」への連載をまとめたもので,1955年に刊行され評判を呼び,戦後雌伏し続けていた犀星復活の契機となった(文庫本としては,続編「続女ひと」とともに新潮文庫からも出ていた),

本書が刊行されたのは,著者65歳のとき。老作家たる犀星は,二の腕や足,声などに現れる女性の魅力を語り,さらに自らの童貞喪失の思い出にも触れている。年齢的にも時代的にも「渋い」趣味と思われようが,犀星の語り口はずいぶん素直で,若々しい。

「6月7月で美しいものは,自然もそうだが,人間歳時記ではなかんずく女人が際だって派手に見うけられる。四季のうちで女人が二の腕をあらわにする季節は,初夏ではことさらにあざやかなものである」

「夏になると女の人の声にひびきがはいり,張りを帯びてうつくしくなる」

1889年金沢に生まれた犀星は,生まれてすぐ里子に出され,養家は義理の姉を娼婦に出すようなところで(本書にはこの姉を慕った幼い頃の思い出も書かれている),高等小学校を中途退学。裁判所や新聞社につとめながら,俳句や詩に親しむようになり,上京後1919年に「幼年時代」,「性に眼覚める頃」,「或る少女の死まで」を発表,流行作家となった。戦後は,本書で文壇に復帰,1957年「杏っ子」,1959年に「かげろふの日記遺文」を執筆した。1962年没。

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2009年06月23日

久生十蘭短篇集

久生十蘭短篇選 (岩波文庫)岩波文庫「久生十蘭短篇集」を読む。

久生十蘭といえば,現代教養文庫の5巻本を思い出す人も多いだろう。私も,いまは無きこの教養文庫のシリーズで,十蘭をはじめ,小栗虫太郎,香山 滋,橘 外男,夢野久作,日影丈吉,山田風太郎に親しんだので,今回は久しぶりの再読となった。(十蘭の文庫本は,創元推理文庫,中公文庫,講談社文庫,ちくま文庫,朝日文芸文庫など多数出ていたが,現在は本書と講談社文芸文庫の作品集以外は絶版のようだ)

定本久生十蘭全集 1どうも怪奇小説,幻想小説のイメージが強い教養文庫のせいもあって,十蘭もロマンティックな作風と思っている向きもあろうが,実際に作品を読んでみると,非常にシャープで論理的な印象を受ける。十蘭は戦前,パリで工学と演劇を学んだそうで,欧羅巴を背景にした作品も多い。

ちなみに,国書刊行会の「定本久生十蘭全集」が生前最後に公表された本文に拠っているのに対して,本文庫は,初出紙誌をもとにしている。編者によると,十蘭はしばしば改稿をしており,初出とその後の版に異同があることが多く,今回はあえて定本と異なる版を採用したとのこと。読み比べてみると面白いとは思うが,1冊1万円の定本は,ちょっと手が出ないね。

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2009年06月22日

たいした問題じゃないが-イギリス・コラム傑作選

たいした問題じゃないが―イギリス・コラム傑作選 (岩波文庫)岩波文庫「たいした問題じゃないが-イギリス・コラム傑作選」を読む。

本書は,20世紀初頭のイギリスの新聞・雑誌で活躍した4人のコラムニスト,ガードナー,ルーカス,リンド,ミルンの代表作をあわせて32篇収録したもの。

第一次世界大戦の前後にイギリスのジャーナリズムで隆盛を極めたこれらのコラムニストは,くまのプーさんで知られるミルンのほかは本国でも過去の人となってしまったようだが,日本では旧制高校の英語のテキストや受験問題として多用されたため,彼らのコラムは本国以上に知られることとなった。そのこともあって,これらのコラムは対訳本などでいろいろ取り上げられてきたものの,本書のように作品集としてまとめて翻訳されてのは初めてだとのこと。

イギリスのコラム,エッセイといえば,ユーモアや皮肉に満ちた文章を期待するが,本書に取り上げられている作品は,決して読み手,書き手双方の品位を落としめることなく,紳士的かつ上品なものばかり。まあ,時代は異なるが,日本の新聞のコラムとは相当感触が違う。

本書を,戦前のダンヒルのパイプを銜えながらポツポツと読んでいると,自分も古き良き時代の英国紳士になったような気分で,なかなか面白い。

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2009年06月21日

セザンヌ(ガスケ)

セザンヌ (岩波文庫)岩波文庫「セザンヌ」(ガスケ)を読む。

著者ジョワシャン・ガスケは、セザンヌの幼なじみだったアンリ・ガスケの息子。詩人として、また、セザンヌの若き友人として活躍し、1921年にセザンヌの評伝である本書を出版した。

一読して、普通の伝記とは趣が違うことがわかる。詩的な文体で書かれているためか、なかなか読むのに骨が折れ、自然とじっくり読まざるを得ない。訳者解説にも、従来ガスケは大げさな文体だと批判されてきたと書かれているが、翻訳でも多少その印象が残る。

もっとも、その評伝は本書の前半部分であり、後半はガスケが直接セザンヌから聞いた話や、友人や関係者にあてたセザンヌの手紙などの資料をもとに、「彼が私に語ったこと」と題したセザンヌへの架空のインタビューとなっている。ここでは、モチーフ、ルーブル、アトリエの3章に分けて、セザンヌがその芸術論を大いに「語って」おり、楽しく読むことができた。

本訳書は、1980年に求龍堂から刊行された。今回の文庫化にあたり、人名索引など一部増補されている。

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2009年06月20日

太宰治の生誕100周年

走れメロス (SDP Bunko)6月19日は、太宰治の生誕100周年。今年は、太宰関係の文庫増刷が続いているという(読売新聞ほか)。

新潮文庫は、初期短編集「地図」を刊行したほか、計18タイトルを例年の4倍の50万部増刷。太宰の文庫本は、ちくま、文春、岩波、集英社、角川、光文社、PHP、河出、講談社(英語版)、新参のSDP(399円!)などを含め多数出ているが、全体で増刷は75万部を突破したとのこと。

集英社文庫は、「テニスの王子様」許斐剛のイラストを使った「走れメロス」を刊行。角川文庫は、太宰作品10冊の表紙を、写真家・梅佳代の写真に一新。帯には「元気で行こう。絶望するな。では、失敬。」という「津軽」の結びの一節を使っている。

長部日出雄氏は、「太宰はユーモアにあふれた“人を笑わせる作家”。若い人が読んでも意味が分からないところが一つもない文章と、文学性が両立している」と魅力を分析。

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2009年06月17日

BRUTUS『おいしいお茶の教科書』

BRUTUS (ブルータス) 2009年 7/1号 [雑誌]「BRUTUS」最新号は、『おいしいお茶の教科書』。紅茶と緑茶に関する最近の話題を取り上げている。

主な内容は、世界最高峰の紅茶と日本茶はこの地で採れます、一服する間にわかる紅茶と日本茶の基礎講座、ワインでお茶がもっとわかります、注目すべきお茶を味覚のプロがテイスティング、おいしいお茶の淹れ方、日本一の抹茶スイーツ決定、インド・ダージリンの秘密とは、日本一のお茶農家はこんな場所で茶樹を育てています、などなど。特別付録として、いま飲むべき紅茶、日本茶ガイドブックつき。

紅茶や緑茶もワインのように、産地だけでなく、単一農園名、生産者名のついた高級品が出てきて、それぞれの味わいの違いが評価されるようになってきたとのこと。たしかに、テイスティングノートを見ると、同じダージリンであっても、農園によって葉の形状、水色が全く異なり、飲み比べてみたいと思わされる。

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2009年06月13日

ポルタシガレットマシーン


パイプたばこをいろいろ買い集めていると、どうしても吸いきれない葉っぱがたまってきてしまいます。そんなときは、パイプが吸いにくい場所でも紙巻きと同様に吸えるように、手巻き煙草を作ることにしています。

パイプたばこの葉っぱを薄い紙で巻くという単純な作業ですが、結構集中できるので、多少のストレス解消にもなるかと。

もちろん、パイプを吸わない人でも、パイプ用や手巻き用の葉っぱを自分の好みでブレンドしたりして巻くと、普段の既製の紙巻きとは違った楽しみがありますよ。

私は、不器用なので、もっぱらローラーを使って巻いていたのですが、最近ポルタのローリングマシーンを入手したので、それを使ってみました。

使い方はきわめて簡単で、蓋を開け、シートのくぼみに葉っぱを適当に詰めて、巻紙をシートに沿わせて、蓋を閉めるだけ。自動的に巻かれたたばこが飛び出してきます。

(こんな感じです http://www.ikutaka.jp/hpgen/HPB/entries/24.html

結構適当に詰めても、それなりの形になるし、葉っぱや巻紙、フィルターなどを中に入れて持ち運べるので、外出時も便利・・・いずれにしても怪しい人に見られることには違いないですが。

ただ、湿り気の多いパイプたばこ(ガレリアのラム&メープルなど^^;;)を入れると、ケース内がべたべたして往生しますので、中に入れる場合は、なるべく乾燥した葉っぱを使った方がよいですね。

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2009年06月09日

中公新書 通巻2000点

アーロン収容所―西欧ヒューマニズムの限界 (中公新書 (3))中央公論新社の中公新書が1962年の創刊以来、通巻2000点を超えた。

これを記念し、既刊リスト、作家のエッセー、対談、「思い出の中公新書」アンケートなどを収録した無料の小冊子「中公新書の森」を書店で配付している。

各界の識者による「最も印象に残っている本、人に勧めたい本」アンケートの1位は、新書創刊時の一冊だった会田雄次「アーロン収容所」。ほかに今回、安野光雅氏デザインにより新しくなったトレードマークも紹介されている。

読売新聞によると、この冊子は用意した4万部はすぐなくなり、2万部を増刷したとのこと。

ちなみに、中公新書売り上げベスト10は、
〈1〉野口悠紀雄『「超」整理法』(1993) 102万3000部
〈2〉川喜田二郎『発想法』(1967)
〈3〉木下是雄『理科系の作文技術』(1981)
〈4〉本川達雄『ゾウの時間 ネズミの時間』(1992)
〈5〉野口悠紀雄『続「超」整理法・時間編』(1995)
〈6〉川喜田二郎『続・発想法』(1970)
〈7〉野崎昭弘『詭弁論理学』(1976)
〈8〉宮崎義一『複合不況』(1992)
〈9〉神坂次郎『元禄御畳奉行の日記』(1984)
〈10〉諏訪邦夫『パソコンをどう使うか』(1995)

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2009年06月08日

パイプ大全

第三版 パイプ大全「パイプ大全」(日本パイプクラブ連盟)が届いたので、さっそく読んでみた。聞くところによると、主立った煙草店では初回入荷はすぐに捌けて、入荷待ちの状態だとのこと。

本書は、1978年、1983年(新版パイプ大全)に続く第3版となるが、今回は「入門編」を追加し、パイプやパイプたばこの買い方や喫煙方法、日常の取り扱いに関する注意など、これからパイプに取り組もうという初心者にも役立つ内容となっている。

入門編に続く章では、パイプの原材料、生産工程、木目、シェイプなどの基本的な紹介のほか、様々な視点から、いかに自分にあったパイプを選択するかを詳述。ほかに、世界各国のパイプメーカーや作家、パイプタバコの種類や製造方法を解説。

最後は、パイプの歴史として、新大陸からヨーロッパへのパイプ喫煙の伝播や流行の移り変わり、パイプクラブ自体の歴史や現状なども紹介。

まあ、本書を手に取るのは、すでにパイプにハマってしまった人が多いだろうが、たとえ周知のことであっても、こうやってあらためて一冊にまとめられると嬉しいものだ。世間から多少とも煙たがられているマイナー趣味の所以か・・・あるいは同病相憐れむという心境かも。

ちなみに連盟会員に配布されたものは、箱入りで非売品と記載され、奥付にも価格表示は無い。

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2009年06月04日

「あとみっく文庫」創刊

キルタイムコミュニケーションから「あとみっく文庫」が7月に創刊される。
うらはらツインズ (二次元ドリーム文庫115)「あとみっく」とか「キル」とか,穏やかではないが(社名が暇つぶしでいいのか・・・),同社は,ジュブナイルポルノレーベル「二次元ドリーム文庫」の版元だ。

「二次元ドリーム文庫」というのは、書店で買うのにとても勇気の必要な表紙のアダルト系文庫。今回も成人向けかと思うと,宣伝文句は,今のラノベじゃ物足りない!と思っている人へ!,一つ上の男になりたい人へ!,闘うヒロインが好きな人へ!ということで、エロ路線は強調していない。しかし、第一回配本は、「仙獄学艶戦姫ノブナガッ!1 第一次水着大戦」(斐芝嘉和)。やはり、そちら系なのか・・・

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2009年06月03日

デューラー 自伝と書簡

自伝と書簡 (岩波文庫)「デューラー 自伝と書簡」を読む。

岩波文庫のデューラーは、「ネーデルランド旅日記」に続いて2点目。15~6世紀ドイツの画家デューラーの遺文集。デューラーの父が記録した子供たちの出生記録から始まり、自伝的資料、パトロン兼友人へのヴェネツィアからの旅便り,絵の注文主への書簡、皇帝マクシミリアンとの年金支給問題に関する書簡などが収められている。

「旅日記」もそうだったが、デューラーはお金に非常に細かく、ずいぶんお下品な言葉遣いをしていることもあるので、所々に挟み込まれた見事な作品と比べてみると、そのギャップににやりとしてしまうこともある。しかし、その創作に対する真摯な取り組みや自らの作品へのこだわりは徹底しており、注文主とのやりとりにそれが見て取れる。

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2009年05月29日

贋の侍女 愛の勝利(マリヴォー)

贋の侍女・愛の勝利 (岩波文庫)婚約者の誠意を確かめるため、許嫁が男装して探りを入れるというのは、よくある?お話。岩波文庫所収の劇作「贋の侍女 愛の勝利」(マリヴォー)も上演当時、男装の女優が評判となり人気を得たという。

マリヴォーの作品は、その後200年ほど埋もれていたが、近年フランスを始め、各国でさまざまな演出で上演が続き、すっかり息を吹き返した。

本作でも、秘密を握っている従者たちの駆け引きが話をいっそう混乱させ、いろいろあったが最後は大団円、とはならないところに面白さがある。舞台全体の雰囲気も冗談ぽい軽妙なものではなく、むしろ陰鬱だ。

岩波文庫にはほかに、古くから親しまれている「愛と偶然との戯れ」、「マリアンヌの生涯(全4冊)、「偽りの告白」がある。

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2009年05月28日

「重力ピエロ」が100万部突破

重力ピエロ (新潮文庫)新文化紙によると,新潮文庫『重力ピエロ』が100万部突破

2006年6月に初版12万部で発行、08年5月に50万部を超え、今年5月21日に9万部の増刷で累計108万4000部(47刷)となった。単行本は現在まで10万部(37刷)に。4月25日から、著者・伊坂幸太郎氏の地元・仙台で同名の映画が先行公開され、興行収入は順調なスタートを切ったという。5月23日からは全国200館で公開される。

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2009年05月26日

COFFEE or TEA?

Pen (ペン) 2009年 6/1号 [雑誌]雑誌「Pen」の最新号は, 「COFFEE or TEA?」と題して,カフェやティーサロンのオーナーや,飲み手たちが,コーヒーと紅茶,それぞれの魅力と楽しみ方を語っています。

私自身は,コーヒーを飲まない日はなく,外を歩いていても時間さえあればカフェを探し,家に帰っても,気に入った豆をサイフォンで淹れることに喜びを見いだしているコーヒーファンです。

本書は,『美味しく淹れるためのイロハ,コーヒー&ティータイムがもっと充実するプロダクト,愛好家のライフスタイル,コーヒーや紅茶が飲みたくなる音楽・本・映画の紹介,つい長居したくなるカフェ&ティーサロン,豆と茶葉を買うべきショップ,“おとも”にぴったりのスイーツ&フード情報』など,なかなか読みでのある記事が集められていて,普段はWebで情報は十分・・・と思っているのですが,カフェで一服する前に買ってしまいました。

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2009年05月18日

2009年の岩波文庫フェア

2009年の岩波文庫フェアは,「名著・名作再発見 小さな一冊を楽しもう」と題して,5月21日から全国の参加書店にて開催されます。

岩波書店によると,『岩波文庫は古今東西の典籍を手軽に読むことが出来る,古典を中心とした唯一の文庫です。古典は難しい・・・,これが大方のイメージかもしれません。しかし,読書の面白さや楽しみ,感動を味わうにはこれほど確かで豊かなものはありません。「岩波文庫」では,出来るだけ多くの人に古典や名著・名作に親しんでもらえるように,十数年前から組み方を見直し,より読みやすい文庫をと心がけてまいりました。ぜひ,「読書」というこの人生の大きな楽しみの一つを「岩波文庫」で存分に堪能していただきたいと思います。』ということです。

対象書目はこちらをご覧下さい。また,3冊以上買った人には,「岩波文庫特製クリアファイル」がプレゼントされます。

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2009年05月17日

見仏記-ゴールデンガイド篇

見仏記 ゴールデンガイド篇7年の月日を経て、ついに最新作登場! いとうせいこう・みうらじゅんの「見仏記」だ。

今回は、2003~4年にWeb上に掲載されたものを書籍化した「ゴールデンガイド」篇。それはマニアックじゃないメジャーどころの仏を求めて・・・という狙いだったはずだが、いざ旅が始まってみると、最初から横道&ディープな世界へ。

相変わらず怪しい雰囲気を周囲にまき散らしながらも、あくまで真摯かつユニークな視点で仏像を見つめる仏友二人。たわいない話のなかにも、鋭い観察眼が光りまくり。この二人にかかると、渋い仏像見物も、ライブ感あふれる仏像たちのパフォーマンスを見に行こう、という感じになってしまう。

ここに出てくる像を見たことのない人でも、二人のやりとりは大いに楽しめるし、実際に見に行きたくなること間違いなしだ。

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2009年05月15日

パイプを磨く

譲り受けたダンヒルの古いシェルパイプのステムが変色していたため、金属磨きピカールを布につけてひたすら磨く。実用パイプだから、別にピカピカじゃなくてもかまわないんだが、だんだん綺麗になっていくと欲が出てきて、結局新品同様になるまで磨き続けた。

綺麗になると、当然吸ってみたくなるので、近くのBeckersに行き、ヴァージニアNo.1を詰めて、のんびり吸う。もちろん、パイプを磨いたからといって、味が変わるわけではないが、すっきりした気分に。

ほかに、先週アメリカからやってきた50年ほど前のシェル127にも火を入れる。当たり前だけど、全くストレスのない吸いやすいパイプだ。こちらは、あらかじめ磨かれていて、手入れする必要は無いのだが、パイプ表面のゴツゴツ感がいかにも時代がかっていて、気に入った。

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